敗れた「大阪都構想」と松井一郎市長の政界引退表明

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2020年11月1日。
この日は大阪にとって、そして日本の地方行政にとって大事な投票が行われました。
「大阪維新の会」が掲げる「大阪都構想」の賛否における投票です。
正式名称は「大阪市を廃止し特別区を設置することについての投票」です。
今回は5年ぶり、2回目の投票になります。

結果は、反対:69万2996票、賛成:67万5829票と、前回同様に僅差で否決され、大阪市の存続が決まりました。
そして、予告通りその責任を取り、大阪市の松井一郎市長は、前回の橋下徹氏と同様に政界引退を発表しました。

今回は事前の世論調査で賛成が多数を占めていました。
しかし、期日になるに連れ反対派が巻き返し、とうとう結果までひっくり返しました。

私は大阪市民でも大阪府民でもないので、特に賛成も反対もありません。
しかし、心情的に言えば、大阪の赤字体制・府市の対立を脱却し、大阪を成長させてきた橋下氏時代からの維新の会の政策ともあり、大阪がより成長できるのであれば応援したい気持ちはありました。
その橋下徹氏は、ネットの保守界隈では、中国よりとも取れる発言をするなどして、不評を買い、一部では橋下氏のそのような態度が大阪都構想への疑問も生じてましたが、これが今回の結果に影響したかは分かりません。

しかし、「得体のしれない都構想には賛成しかねる」といった意見もあり、現状維持を考えた人が多かったのかもしれません。
また、前回との違いは、若者層で思ったよりも賛成が伸びなかったという話もでてます。
極めつけは、毎日新聞が出したコスト218億円増加記事など、メディアはの反対記事も、反対派が勝利した要因とも言われてます。

私自身も、大阪都構想のメリットは、訴えている二重行政の解消など、そうなのかな?と思う一方、特別区になった4区が大阪府知事、あるいは特別区の区長同士で対立したら、行政効率は果たして上がるのかな?という疑問もありました。
大阪市民も、良く分からないという回答が多かっただけに、松井市長や吉村知事の敗戦の弁にあった「力不足」は、まさにこの点にあったのかもしれません。

私は大阪市民の決定をもちろん尊重してます。
しかし、残念なのは、松井一郎市長の政界引退です。

橋下府知事時代、給与を下げ、改革を断行すると大阪府に乗り込んだ橋下氏の理念に共感し、同じように大阪自民党から橋下氏へ合流した中でも、最後までその理念と信念を曲げなかった男と、私は松井一郎市長を見込んでいます。
数少ない、尊敬できる政治家だと思ってます。

そんな彼が敗れ、政界を引退するという事は非常に残念でなりません。
吉村知事も進退は今後考えると言ってましたが、組織にとってもっとも大事なのは、それを引っ張る人だと私は思ってます。

大阪都構想は否決されましたが、大阪府市のダブル選挙で勝利した両名、そして大阪で強い基盤を誇るのは、まさにこれまでの維新を率いてきた両名の民衆からの支持あっての事だと思います。

今後、大阪はどのようになっていくのか。
大阪が好きな私としては注目していきたいと思います。

<参照:「大阪都構想」消滅…勝敗を分けたメディアの“反対派記事”攻勢 | Web Voice>
https://shuchi.php.co.jp/voice/detail/8082?

<参照:【西論プラス】大阪都構想阻んだ都市の「老い」 大阪編集長・徳永潔 – 産経ニュース>
https://special.sankei.com/a/politics/article/20201105/0001.html

<参照:大阪都構想が2度も否決された「たったひとつの理由」 なぜ盛り上がりを欠いていたか | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)>
https://president.jp/articles/-/40210

<参照:「大阪都構想」僅差で「否決」…インターネット上の反応は? – TOKYO FM+>
https://tfm-plus.gsj.mobi/news/netiRchL3m.html?showContents=detail

<参照:大阪市4分割218億円増 維新「財政成り立つ」 自民「なぜ数字出さなかった」 – 毎日新聞>
https://mainichi.jp/articles/20201026/k00/00m/040/313000c

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