【次期作支援交付金の要件変更】愚かな農業政策は国を滅ぼす!

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10月12日、農林水産省は、今年コロナで打撃を受けた農業を支援する目的で始めた「高収益作物次期作支援交付金」について、支援金の仕組みを変更すると発表し、農業生産者から戸惑いと怒りの声が挙がってます。

この「高収益作物次期作支援交付金」とは、令和2年2月から4月の間に野菜、花き、果樹、茶について、出荷実績がある又は廃棄等により出荷できなかった生産者を対象に、耕作面積10a単位で、生産する作物に応じて補助金を出す制度です。

つまり農家は、今年は減収したとしても、補助金を使って来年分の投資などを行う事ができる制度です。

ところが、その要件が突然変わってしまった事により、農家は補助金の減額や申請を受けられなくなってしまいました。
既にこの補助金を見込んで、機械や肥料などを購入した農家からすれば、まさに寝耳に水、はしごを外された形です。

そして、なぜそんな事になってしまったかと言えば、その原因は何と予算オーバーとの事です。
約242億円の予算に対し、1900億円を超える申請があったと言います。

ニュースでは、これほど応募が来ると思わなかったという、農水省役人の声が紹介されたましたが、とてもお粗末、ハッキリいってふざけるなという話です。
こんないい加減な制度設計では、生産者から「国による詐欺行為」と言われてもどうしようもありません。

個人的な話ですが、私は去年から家庭菜園、ビニール栽培などをしてますが、農作物を育てる大変さというのはよく感じてます。
ましてや農業生産はプロであり、自分たちの収入にも直結します。
そして、農業生産は何よりも私達に安全安心の食を提供してくれます。
全くもって嘆かわしい話です。

かつてアメリカのブッシュ大統領は「食料自給は国家安全保障の問題であり、それが常に保証されているアメリカは有り難い」「食料自給できない国を想像できるか、それは国際的圧力と危険にさらされている国だ」という演説を農業関係者向けにしました。

食の安全はまさに国家の根幹にかかってきます。
今回のようなずさんな農業生産者への仕打ちは、国家として当然あってはいけません。

菅総理は携帯電話料金の引き下げや、日本学術会議の件で、より良い方向に進めようと国の舵を取ろうと私は評価してます。
この問題についても、このような結果を引き起こした原因究明と役所の責任を正し、政府・国会は、予算オーバーに対して速やかに予算を充てるようお願いします。

予算1兆円規模のGoToによる観光振興も大事ですが、私達に安心安全の食を提供いただく農家の皆様の事も是非考えていただきたいものです。

<参照:高収益作物次期作支援交付金:農林水産省>https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/engei/jikisaku.html

<参照:~高収益作物次期作支援交付金のご案内~>https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/engei/attach/pdf/jikisaku-19.pdf

<参照:日本農業新聞 – 次期作支援交付金で農相 要件変更に「遺憾」>https://www.agrinews.co.jp/p52158.html

<参照:要件急変で農家混乱 コロナ交付金、農水省に批判:時事ドットコム>https://www.jiji.com/jc/article?k=2020102400401&g=eco

<参照:JA青年部、コロナ交付金の見直しを求め農相へ要請>https://www.mbs.jp/news/zenkokunews/20201027/4112518.shtml

<参照: ブッシュ米大統領、「米国の生産者を支援することは米国の国土を保護すること」 >https://agri-biz.jp/item/detail/8625

<参照:ARDEC>http://www.jiid.or.jp/files/04public/02ardec/ardec39/key_note1.htm

<参照:アメリカの農業に関する、9つの驚きの事実 | Business Insider Japan>https://www.businessinsider.jp/post-191864

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